生理前の不調はPMSかもしれません。
PMSとはPremenstrual syndromeの略で、日本語では月経前症候群と言います。
生理前3~10日間に出現する精神的症状あるいは身体的症状で、生理が来ると軽快または消失するものです。
主な症状として、
身体的症状・・・腹痛、頭痛、腰痛、むくみ、おなかの張り、乳房の張りなど
精神的症状・・・情緒不安定、イライラ、抑うつ、不安、眠気、集中力の低下、睡眠障害など
等があげられます。
とくに精神的な症状が強い場合には、月経前不快気分障害(premenstrual dyspholic disorder : PMDD)と呼びます。
PMSは、日常生活に影響を与える場合は、治療が必要です。自分がPMSかも、と思った時には一人で悩まずに、ぜひご相談ください。
PMSの治療には薬を使用しない治療と、薬を使用する治療があります。
薬を使用しない治療・・・症状と生理の記録を続けていただくことです。自分の病状を理解し把握することで対処しやすくなります。また、カルシウムやマグネシウム、ビタミンB6を積極的に摂取した方が症状が軽くなるといわれています。カフェイン、アルコール、喫煙は症状を重くするため控えたほうが良いです。
薬による治療・・・排卵を止める方法と、出てきた症状を和らげる方法(対症療法)に分けられます。排卵を止める方法ではピルを使用します。ピルは服用している期間だけ一時的に排卵を止めるものなので、服用を止めるとすぐに排卵が回復し、将来の妊娠には影響を与えません。また、4か月に1回生理が来るようにするピルもあります。症状を和らげる治療としては、鎮痛薬や漢方薬を使用します。